結木礼のちょっと怖い話

結木礼(ゆうき・れい)ライター・編集者。怖い話を中心に、ゆかいな話、おもしろい話など、ゆるゆると書いていきます。お問い合わせは下記URLからお願いします。 https://www.yuki-rei.com/otoiawase

呪いの声

私は霊感が強い。
おかげで見たくもないものを、よく見てしまう。
年に何度かは、明らかに呪われている人を見かけることも…。
そんな調子だから、身近な人たちにも、「お祓(はら)いにいったほうがいいよ」なんて、ときどき助言することもあるんだ。

最近、こんなことがあった。
クラスメイトのユウカの肩に、この世のものじゃない、なにかが取り憑(つ)いていた。
そいつは、ユウカの肩の上で「呪ってやる…呪ってやる…呪ってやる…」とブツブツつぶやいていた。
私はユウカにお祓いをすすめたんだけど、「気持ちの悪いことをいわないで!」と怒られてしまった。
ユウカは私のすぐ前の席に座っているから、嫌でもそいつが目についてしまう。
私は毎日、「呪ってやる…呪ってやる…呪ってやる…」という不気味な声を聞くハメになった。

1週間ほど経ったころ、先生が席替えをするといい出した。
やった、これで変な呪いの声を間近で聞かなくて済む。
私は一番後ろの席になり、ユウカはその3つ前の席に移った。
後ろのほうから恐る恐るユウカの肩のあたりをのぞいてみたけど、あいつの姿は見えなかった。
その代わりに、私のすぐ前の席になったヒカルの肩から、「呪ってやる…呪ってやる…呪ってやる…」という声が聞こえてきた。

呪われているのは、だれ…?